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生け花(華道)を習う/流派と教室の選び方


Japanese flower arrangement 2, Ikebana: いけばな/ Conveyor belt sushi
 かつて、中流以上の家庭の成人女性にとって、生け花は習っておかなければならないおけいこ事の一つでした。訪問先のお宅で、玄関の棚や床の間にさりげなく生けられた花を拝見すると、心が和むと同時に、その家の人たちの品格さえも感じられるものです。

 四季折々の花が伝える香りと表情は、話のきっかけになると共に、自然の中で美を楽しむその心に、より親しみを感じるのではないでしょうか。生け花には、単にインテリ空間を美しく引き締めるというだけでなく、そうしたおもてなしの心をさりげなく伝える力があります。


生け花の流派とその選び方


 生け花を習いたいと思った時、最初にぶつかるのは、色々な流派があって迷わされるという問題です。生け花に限らず、日本の芸事はいくつもの家元や流派が生まれて、親から子へ、師匠から弟子へとその心と技術が伝承され、決して統合されないという特質があります。そこで、生け花にはどんな流派があってその違いはどんなものか、選ぶ際の考え方などを簡単にまとめました。

 まず代表的なものとして、三大流派と言われる池坊(いけのぼう)、草月流(そうげつりゅう)、小原流(おはらりゅう)があります。このうち池坊は日本最古の流派で、「流」の文字はつきません。日本最大の会員数を誇る家元です。
・池坊
 祖は、天台宗の紫雲山頂法寺の僧、池坊専慶だとされています。池坊というと歴史と伝統の重みを感じますが、現代的な作風のものもあります。しかし基本的には、草木や花の持っている個性を見極め、そこに息づく生命の輝きを表わそうという考えです。
・小原流
 小原流の祖、小原雲心は池坊の要職にあった人ですが、水盤による切り花を考案して明治45年に小原式国風盛花を掲げて独立しました。また二代目の光雲は、男性が独占していた時代にあって、教授の職を女性にも開放したことで知られます。こうして小原流は生け花の大衆化と近代化に貢献しました。小原流は盛花をはじめ、瓶花、花衣装など多様なスタイルと表現方法があり、暮らしに生かせる生け花が特徴です。
・草月流
 流祖の勅使河原蒼風(てしがわらそうふう)は、幼少時から華道家の父より生け花の指導を受けて、後に卓越した才能を開花させました。1927年、蒼風はそれまでの型にはまった生け方に疑問を持ち、父と決裂して草月流を創始しました。そうしたいきさつがあるだけに、草月流の特徴は自然らしさよりも、生ける人の主観を強く打ち出すものとなりました。オブジェ的な造形の発想から、時には枯れ枝や石、金属なども使用されます。
・花芸安達流
 安達の花の始祖・安達式挿花の家元の安達潮花の次女として生まれた安達瞳子(初代)は、自然の心を生ける日本の伝統的な華道を基盤に、西洋の芸術意識から学んだことを採り入れ、両者の長所を生かしたいという願いから、「花芸安達流」という名称の流派を創りました。その理念を、二代・安達瞳子氏は「植物と一体となる美の生命空間の創造的な展開」と表現しています。
・龍生派
 龍生派は、明治19年に吉村華芸(かうん)が池坊を離れて創流したものです。現在の龍生派は、床の間の生け花としての「古典華」と、一切の形式にとらわれず思いを表現する「自由花」の両方のジャンルがあることが特徴です。理念として、一枝一葉の表情を捉えて表現する「植物の貌」を提唱しています。
・その他の流派
古流……江戸中期に生まれた流派で、分派を重ね、古流のつく派は100を優に超える。
遠州流……○○遠州派と名のつく派を総称したもの。
未生流……流祖は未生一甫だが、未生派を名乗る派は数百とも言われる。

習う教室は、実際の作品を見て気にいってから…


 
 どの流派の教室がよいか、歴史や理念、流儀を言葉でどんなに表現しようと語りつくせないでしょう。それよりもまずは各流派の作品をじっくり鑑賞してはいかがでしょうか。目が釘付けになったり、心が吸い寄せられてしまったりするような作品に出逢ったら、そんな幸せなことはありません。自分の目標が見つかったのですから…。

 ただし、流派によっては作者によって作風がかなり異なることがあります。また、流派が異なっても、同じ派のように感じることもあるでしょう。最後は自分の感覚で決めるしかありません。好きな作風に出会ってこそ、趣味として長続きするのはないでしょうか。それと、習う先生との相性も同じくらい大事です。


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